保証人丙が債権者甲から請求を受けたのに対して、まず主たる債務者乙に催告するよう主張できる権利をいう(民法452条)。丙の債務は、乙が履行しない場合の補充的なものであるから、検索の抗弁権と並んで催告の抗弁権が与えられる。甲は催告の抗弁に対して乙への催告を証明すれぱ、再び丙に対する請求ができる。催告の抗弁にかかわらず甲が乙への催告をしないで、乙から全部の弁済を受けられないようになった場合には、直ちに催告すれぱ乙から弁済を得られたであろう額について、丙は免責される(同法455条)。催告の抗弁権は、乙が破産したとき、行方不明となったとき(同法452条ただし書)、または連帯保証のとき(同法454条)には、認められない。