建築に関係する仙台市条例

屋外広告物条例

(1)屋外広告物とは

屋外広告物とは、「常時又は一定の期間継続して」「屋外で」「公衆に」表示されるもので、その表示内容は、個人や法人の名称、商店名などの文字表示から、商標やシンボルマークなどの記号表示などまでも含まれます。また、その内容が、表示する方の事業などの関係の有無には関わりありません。屋外広告の種類には、広告塔・広告板・壁面広告・電柱類広告・移動広告・電光ニュース・アドバルーン・はり紙・はり札・立看板・のぼり・旗・幕・アーチなどがあります。

(2)「仙台市屋外広告物条例」をご存じですか?

屋外広告物は、身近な情報を伝える手段として親しまれ、私たちの日常生活に大きな役割を果たしています。しかし、広告物が無秩序にはんらんすると、街の景観をそこなうことがあったり、時には市民に思わぬ危害をおよぼすこともあるため、市では、屋外広告物が適正に掲出されるよう、条例により屋外広告物のルールを定めています。

屋外広告物条例のしおり(PDF:5,288KB)

(3)屋外広告物を表示するには許可が必要です

屋外広告物を掲出する場合には、一部の適用除外広告物を除き、あらかじめ許可を受けなければなりません。また、広告物はその種類に応じて許可期間が定められていますので、許可期間満了後も引き続き掲出する場合には、期間満了の10日前までに許可申請が必要です(継続許可申請)。このほか、一度許可を受けた事項(表示内容、構造、設置位置等)を変更する場合も、あらためて許可が必要です(変更等許可申請)。継続許可申請や変更等許可申請(改造・移転に限る)を行う際は、広告物の点検結果を併せて提出する必要があります。

広告物を掲出する場合の手順

広告物を掲出する手順

許可申請に必要な書類

  1. 屋外広告物表示(設置)許可申請書
  2. 広告物を表示し、又は設置する場所の見取図
  3. 広告物の形状、寸法、材質、構造、表示方法を示す図面及び仕様書
  4. 広告物を設置する場所、物件が他人の所有又は管理に属するときは、その承諾書(写し)
  5. 他の法令の規定による許可を要する場合は、その許可書(写し)

※申請書の種類により内容の一部が変わります。

点検結果の提出に必要な書類

安全点検報告書

許可申請書及び点検結果の提出先

屋外広告物を掲出する場所を所管する区役所の建設部街並み形成課です。

建築基準法、道路法、都市計画法に関する手続き

屋外広告物の掲出には、屋外広告物許可申請のほかに、建築基準法、道路法及び都市計画法に基づく手続きが必要となる場合があります。

  1. 高さ4mを超える広告物を設置する場合は、建築基準法に基づく工作物の確認申請が必要です。
  2. 広告物を道路上に掲出する場合は、道路法に基づく道路占用の許可が必要です。
  3. 都市計画法により定められた地区計画区域で広告物を設置する際は、原則として届出が必要となります。

杜の都の景観を育む条例

仙台が「杜の都」と呼ばれるようになったのは、明治・大正の頃。藩政時代の面影を残した屋敷林や寺社林が街の中に多く見られ、広瀬川や青葉山の豊かな自然が街全体を囲んでいたことから、そう呼ばれるようになったといわれています。その緑の多くは、昭和20年の仙台空襲で失われてしまいます。しかし、「杜の都」姿を取り戻したいという市民の願いは、焼け野原を緑豊かな街へと再生させました。私たちの景観づくりはその頃から始まったといえます。その後、公害や環境などの大きな問題が持ちあがると、市民より「梅田川浄化運動」や「スパイクタイヤ撲滅運動」のような自主的な活動が起こるなど、仙台市民の景観に対する意識の高さが歴史の中でうかがえます。こうして、育まれた杜の都のすばらしい景観を次の世代へ引き継ぐため、「杜の都の風土を育む景観条例」を平成7年に制定して、仙台の景観づくりを推進しています。

2.3つの原則・7つの方策

条例の体系[3つの原則・7つの方策]

[杜の都の風土を育む景観条例]は、次の3つの原則(考えや行動の基準)と、7つの方策(具体的な景観づくり)によって構成されています。この条例は、市民、事業者、市が協働して、仙台の良好な環境、望ましい都市景観を確保・発展させていくための基本となるものです。

景観三原則図
景観七方策図

景観計画

景観形成を総合的かつ計画的に進めていくため、景観法に基づき、仙台市の景観形成の基本的方向を明らかにした「景観計画」を策定します。また、道路、公園など公共的な施設について、景観に配慮した整備、緑化の推進、緑地の保全などの関連施策を推進し、市民への景観形成のための知識の普及や、調査研究などを行います。

景観計画区域内の行為の届出等

景観計画区域内における建築物等の行為の制限を定めます。一定規模の建築物等を新築する際には届出なければなりません。必要な場合は、勧告、変更命令を行います。勧告、変更命令の不履行者に対しては、その旨の公表や罰則を適用することがあります。

景観地区

「杜の都」にふさわしく、良好な景観形成を図る必要がある地区については、景観法に基づく景観地区制度を活用します。景観地区に指定された区域内において、建築物を新築する場合には、認定申請が必要になり、認定されなければ工事に着手できません。

  • 定禅寺通景観地区(平成23年12月16日決定)
  • 宮城野通景観地区(平成23年12月16日決定)
  • 青葉通景観地区(平成27年12月1日決定)

杜の都景観重要建造物等

景観法に基づく景観重要建造物等のほか、杜の都の風土を醸し、周囲の環境と調和している歴史的・文化的建造物、工作物、樹木などについて、所有者の同意を得て「杜の都景観重要建造物等」に指定し、その保全及び景観形成に関する協定を結びます。杜の都景観重要建造物等の現状変更時は届け出が必要となります。景観形成上の価値が損なわれる恐れがある場合は、助言・指導を行います。


広瀬川の清流を守る条例

「広瀬川の清流を守る条例」は、市民共有の財産である美しい広瀬川の清流を保全し次代へ引き継いでゆくために昭和49年に制定された、本市独自の条例です。条例では、広瀬川の清流を守るための市民、事業者、市の責務を明らかにするとともに、自然環境や水質の保全等に関して必要な事項を定めています。

環境保全区域と水質保全区域

広瀬川の清流を守る条例に基づき、広瀬川の豊かな自然環境や景観と良好な水質を一体的に保全していくために、河岸の自然環境や景観を守るための「環境保全区域」と、水質を守るための「水質保全区域」の2区域を指定しています。

広瀬川の清流を守る条例_保全区域

環境保全区域に係る制限

環境保全区域では、建築行為など、広瀬川の自然環境や景観の保全に支障を及ぼすおそれのある行為を行う際はあらかじめ市長の許可が必要となります。

許可の必要な行為

  1. 建築物その他の工作物の新築、改築、増築又は移転
  2. 宅地の造成、土地の開墾、土石の採取又は集積その他土地の区画形質の変更
  3. 水面の埋立て又は干拓
  4. 木竹の伐採
  5. カジカガエルの捕獲又は採取
  6. 工作物の色彩の変更

建築物における駐車施設の附置及び管理に関する条例

仙台市では、駐車需要への対応や、違法路上駐車の防止を図るため、「建築物における駐車施設の附置及び管理に関する条例」(駐車場附置義務条例)を制定しています。

床面積当たり義務付け台数の算定基準

駐車場整備地区等

一般車用駐車施設
建築物の用途算定基準
百貨店その他の店舗・事務所350平方メートルごとに1台
上記を除く特定用途550平方メートルごとに1台
非特定用途900平方メートルごとに1台

※一般車の台数算定の際、少数点以下については切り上げとなります。

荷さばき車用駐車施設
建築物の用途算定基準
飲食店・百貨店その他の店舗4,500平方メートルごとに1台
上記を除く特定用途

9,500平方メートルごとに1台

※荷さばき車の台数算定の際、小数点以下については切り下げとなります。

他の商業地域

一般車用駐車施設
建築物の用途算定基準
百貨店その他の店舗・事務所200平方メートルごとに1台
上記を除く特定用途250平方メートルごとに1台
非特定用途450平方メートルごとに1台

近隣商業地域等

一般車用駐車施設
建築物の用途算定基準
特定用途250平方メートルごとに1台

駐車マスの規模

一般車用駐車施設

  • 幅2.3メートル以上、奥行き5メートル以上
  • そのうち少なくとも1台分については、車いす利用者のために、幅3.5メートル以上、奥行き6メートル以上としなければなりません。

荷さばき車用駐車施設

  • 幅3メートル以上、奥行き7.7メートル以上、はり下高さ3メートル以上


杜の都の環境をつくる条例

杜の都の環境をつくる条例に基づき、仙台市内の1,000平方メートル以上の敷地等で建築や開発を行う方は、これらの行為に着手する前に「緑化計画書」を提出し、市長の認定を受けることが義務付けられています。(敷地等の面積が1,000平方メートル未満の場合、緑化計画書の提出は不要ですが、条例の緑化基準に基づく緑化が義務付けられています。)

詳しくは、「建築物等緑化ガイドライン」をご覧下さい。